温室 夏 文月えん 夜の音とともに きみが帰ってきた 鮮やかな空を 肩にぶら下げて 靴は土に塗れ 夜の音とともに きみが帰ってきた 大事そうに 空からのリュックサックを 手放さないまま ついに開けた口から 海を吐き出し 遠い匂いと 枯れた爪先 夜の音とともに きみが帰ってきた 窓の隙間から 小指を差し入れ げんまん交わした あーしたてんきになあれ ーendー Facebook Twitter
