虚像と想像が同席するような

 

希望と欲望が混在するコトバで

 

泣きながらうたうひと

 

 

傷の躱し方は知っているはずなのに

 

向けられた刃に涙を浮かべても

 

拳の両手を振り上げない彼

 

いつもの傷だらけのウタをまた . . . .

 

 

こっちへいらっしゃいギター弾き

 

なまぬるい水槽の様なウタ

 

赤くも青くもない月の夜

 

こっちへいらっしゃいギター弾き

 

静かな私に聴かせておくれよ

 

赤くも青くもない月のウタ

 

 

夢と現実が同調するような

 

羨望と欲望に混乱するココロで

 

生きながらうたうひと

 

 

手のつなぎ方は知っているはずなのに

 

向けられた瞳に瞳を重ねても

 

広げた両手を差し出せない彼

 

いつもの傷だらけのウタをまだ . . . .

 

 

こっちへいらっしゃいギター弾き

 

薄笑う街並みのようなウタ

 

赤でも青でもある虹の下

 

こっちへいらっしゃいギター弾き

 

静かな私に聴かせておくれよ

 

赤にも青にもなるきみのウタ

 

 

こっちへいらっしゃいギター弾き

 

シャガールでも歌っておくれよ

 

赤くも青くもある君の声で

 

 

 

 

ーendー

 

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