パンプディングの谷間で

 

どうしようもない朝焼けを

 

手も繋がずに眺める

 

しかたのないきみと

 

しかたのないぼく

 

パンプキン色した月が

 

まんまるい目で合図すると

 

首のわからない動物たちが

 

一斉に駆け出すのさ

 

ああまだよるだ

 

ああまだよるじゃないか

 

 

きみの声が聞こえない

 

きみの声だけが聞こえない

 

 

野菜のヘタというヘタを

 

ラクダの胃袋に詰め込んだ

 

今夜のメインディッシュは

 

溶けかけたぼくのナマリを

 

固めるのにはちょうどいい

 

肉体のどこにも

 

野菜が生えないのは

 

どういう訳だろう

 

どういう意味があるのだろう

 

 

あたたかいこととつめたいことの

 

どっちでもないぬくもりに

 

心臓が柔らかいと反応するなら

 

あたたかいこともつめたいことも

 

意味を成さないと嘆くきみ

 

上等じゃないか

 

抱き合う意味を知らない

 

上等じゃないか

 

愛してあげよう

 

 

 

 

ーendー

 

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