朝のベランダ

風の肌触りが変わって

歳月を思う

 

きみが生まれた時も

こんな風が吹いただろうか

すっかり整えられたベッドに横たわり

痛みと眠気を交互にやり過ごしたっけ

感動は何度も押し寄せ

きみを早く抱きたかった

小さすぎる拳に指を埋め込んで

おはようが返るのを待った

 

つつがない暮らしを夢に描いて

絵の具の跡をなぞりながら

カメラロールを埋める日常

 

首を振る扇風機が

吹き飛ばせるだけの日常

 

同じ毛布で眠る日常

 

あなたとは無関係よ

 

 

 

ーendー

 

コメントを残す

Twitterでフォローしよう