空の死神
青すぎて 白い空を
大きな飛行機が
どこか知らない
彼方へ飛び立つ
死神の私は
真っ黒な服で
まだベンチに沈んでいる
ぼんやりと
穏やかを眺め
さっき地面を離れた
機体の行方を
宛ても無く占っている
強い光風に
黒髪が舞い上がる
人々は笑い
次の羽ばたきを
待っている
死神の私は
遠い国の憤りを酌んで
過去を呪う
さっき私に触れたこどもの手が
未来でも
やわらかくあるようにと
左脳の大人を呪う
祈るように
祈るように
ーendー