起き抜けに淹れた 黄色い紅茶を濃いめに
角砂糖を三つ 溶ける様をただ見る
透き通っていく朝
小さなトマトはむしろ切らないと
あの子たち 飛ばすから
慣れないペンじゃ
とか言えるほどには
ゼイタクを知ってる
トリュフってチョコレートでしょ?
嘘吐けるくらい 本当は知ってる
知らないことは
ほとんど掌に収まってる
だから誰も聞かない
糸口を失って久しく
口実はハラスメントに成り
理屈はヘイトと呼ばれ
言い訳に食べたトリュフ
「月がきれいですね」
返ってくる
「あ、流れ星」
風情ともすれば消えかけ
送るべきはCO2かO2か
そんなことも知らなければ
手も繋げまい
お手をどうぞ
なんなりと
「最新の情報はこちらです」
「今日の天気は晴れ
暖かく穏やかな冬の日です」
「近い将来その言葉は
なくなります」
「ねぇ小春日和って春のこと?」
ーendー