真夜中
日付が変わって眠る前
階上の窓を閉め忘れことを
思い出した
ベランダが真っ白で
雪が積もったかと慄いた
そういえば満月だって言っていたことを
思い出した
首を痛めそうな角度で見上げたところに
見つめられない燃える月
あんなにも冷たく眩しく小さく強く
井戸を掘って水を汲む
あの子たちを許してほしい
誰も何も咎めてない
誰も何も責めてもいない
それでも許してほしい
抱きしめるってそういうことだと
あの人たちに教えてあげたい
K2の向こうにも
この月は廻ったのに
ーendー