ぼんやりと午後。

 

ゆるり夕立止んだ頃。

 

足元で猫が寝た。

 

うつ伏せた左足、膝辺り。

 

先まであちこち走り回っては

 

人の足と知ってか否か

 

爪先に噛り付いては鼻っ面、

 

弾かれていたにも拘らず。

 

それをしたのを私と知ってか否か

 

ひたと寄り添い眠りだした。

 

喉鳴らし。

 

こいつはまだ半年足らずの仔猫で、

 

この家にはまだひと月もいない。

 

が、すでに、

 

私の城と知り我が城と認め、

 

好き放題。

 

ふいに眠りだしたので、

 

散らかった部屋を片付けねばなどと

 

思い立ったがなにしろ、

 

ひたと寄り添い穏やかに眠っている。

 

動きたくない。

 

皮膚に柔らかい毛皮の感触、

 

まだ新しい手触り、

 

こちらをも穏やかな心持にする。

 

眠りたい。

 

 

もうすぐ宵闇。

 

おやすみ、ぬくもり。

 

 

 

 

ーendー

 

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