カップとは違う白色の何かが
見覚えのある様相をしていたので
挨拶でもしようと利き手を差し出したら
お構いなくと濁された
シンクはフライパンでいっぱい
フライパンはカトラリーでいっぱい
カトラリーは水浸し
白い皿の角を探して
ストローを差し込んだ左手
その小ささを明日と名付けて
カップを傾けたら
黒い何かが沈殿していて
明日は未来じゃない
思い出と呼ぶんだと言う
そうなのと首を傾げたら
寝違えた
コンセントプラグにも明日があって
同じ匂いがした
ーendー