報われないことばかりで
唇を噛んで
爪を噛んで
虚しさばかり溢れる
わたしを照らす月は
どの空に浮かんでいるの?
きみが見上げるのと
同じ空にはなかったね
報われないことばかりだと
唇を噛んで
爪を噛んで
侘しさばかり募る
わたしを照らす月は
まだ雲の向こうなの?
きみが払った雲は
違う月を輝かせている
報われないことばかりが
唇に宿って
爪をちぎって
寂しさばかり照らす
わたしを照らす月は
どの空に浮かんでいるの?
きみとは関りのない
低い空のジオラマに
わたしが摘まみ上げた月は
やっと輝いた月の光は
唇を伝って
爪に絡んで
悲しみばかり照らす
ーendー