ギターケースをぶら下げたぼくと

 

自転車を押すきみ

 

河川敷をまっすぐ歩く

 

星も軽い初夏

 

誘ったのはきみで

 

誘われたのはぼく

 

聞き慣れない方言は柔らかく

 

笑う声は張った弦のようで

 

三度目には線香花火

 

火が点いたのは心だけで

 

きみが宝箱にそれを隠したこと

 

ぼくは知らない

 

きっともう湿気ているけれど

 

きみは明日も隣りで眠る

 

 

 

 

ーendー

 

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