あまりに突然の出来事で

 

きみは口を閉めるのも

 

瞬きも忘れてしまうかもしれない

 

その間中

 

世界が変わらずに働き続けていたことを

 

後々知った時

 

笑えるかい?

 

白と黒のどちらが基調と呼べるのか

 

判断をつけかねている間に

 

オトナのように戸棚に跳び移るようになった猫の

 

黒いピカピカした首輪の銀色の鈴が

 

決して小さくはない音で

 

彼自身の居場所を知らせてしまった時

 

きみは同じように

 

手の平を広げて太ももの上に置いたまま

 

閑散としない忘却を

 

待ち伏せたように受け入れてしまった

 

その時にそっくりだ

 

いっそのこと懐かしい

 

だから笑いなよ

 

 

 

 

ーendー

 

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