いつからか
「好き」と
言えるようになりました
いつかより
自分を好きになったからです
いつからか
「嫌い」と
言えなくなりました
いつかより
他人が嫌いになったからです
たくさんの弦を並べて
小枝で弾いては
うたっていました
鳥でもないのに
疑いに目を光らせ
くるぶしに爪を立てて
うたっていました
猫でもないのに
流れるままに流されて
逆流なら逆らって
うたってもいました
魚でもないのに
いつまでは「好き」と言っていられるだろう
いつまでも「嫌い」と言えないでいるだろう
鳥でも猫でも魚でもなく うたっている間は
きみに「好き」と言えるでしょう
ーendー